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アラブ。南極から巨大氷山を持ってきて、水不足に対応する壮大な計画! インフラとして、海水をろ過することはかしこくないことが判明

time 2019/07/12

アラブ。南極から巨大氷山を持ってきて、水不足に対応する壮大な計画! インフラとして、海水をろ過することはかしこくないことが判明

アラブは砂漠だから水がない。だから、南極の氷山をアラブへ引っ張って、天然水を手に入れよう!という壮大な計画スタート!

費用は1億から1.5億ドル(109億から163億円)

ドバイって不思議なところで、こういう動画も見ると興味深いと思うけど、でも、本当は砂漠です。

水はなし。

で、アラブの実業家が、南極から、長さ2キロ。幅500メートルの氷山を南極から持ってこようとしてます。

発想が大きいところや。スケールが大きいところが、好きって人もいるだろうけど、もっと、シンプルに、インフラとして、海水をろ過する技術で対応すべきじゃないのって感じる人もいるはず。

で、変な話だけど、インフラ事業。じつは、海水を真水にって方が、下策だったりもします。

わかりにくいですけどね。

でも、そこもあわせて、南極の氷山をアラブへ引っ張るって話を紹介しますね。

あと、小さなところでは、溶けないのとか? 持ってきていいのとかもあったりするので、

でも、まずは、大きな計画を見てしまいましょう!簡単にね。

1 氷山プロジェクトについて

1 まず、氷山をどこから運ぶか場所を知りたい

(引用:ニュースサイト The Sun:https://www.thesun.co.uk/tech/9462216/ice-pirate-uae-south-pole-tow-drink/)

南極から、アラブ首長国連邦(UAE)です。

場所としては、ハード島(画像)。オーストラリア領だけど、南極からの方が近いです。

南極からは1,700km。オーストラリアからだと4,100kmあります。

(ハード島の距離引用:おすすめブログ)

そして、オマーン湾のフジャイラ(fujairah)というところに運びます。

(画像引用:The Sun:https://www.thesun.co.uk/tech/9462216/ice-pirate-uae-south-pole-tow-drink/)

2 溶けるんじゃないの?

喫茶店で、アイスコーヒーの氷がすぐに溶けないのと似た考え方みたいだけど、氷山は、密度があるし、大部分が水の下につかっているから溶けにくいってのがあるようです。

もちろん、氷を暑いところに持ってくので、時期としては、冬に運ぶみたいですけどね。

で、運び方は、氷山をプレートで囲って、タグボートで引っ張る。シンプルなやり方だけど、10ヵ月かけて運ぶので、やっぱり30%ぐらい溶けるようです。

(引用:ニュースサイトEuronews:https://www.euronews.com/2019/07/05/will-an-emirati-businessman-succeed-in-towing-an-iceberg-to-the-uae)

港では、2・3ヵ月以内に、氷を砕くことを考えているみたいだけど、


(画像引用:The Sun:https://www.thesun.co.uk/tech/9462216/ice-pirate-uae-south-pole-tow-drink/)

①氷山のブロックを砕く。②飲料水として、浄水。そして、③大きな水槽に貯蔵し、水処理プラントでろ過をする

この流れのようです。大体、氷山の大きさ 2km。幅500m。深さ300mで、飲料水としては、100万人が5年ほど過ごせる量になります。

もともと、氷山は年間10万個ほど、海にとけて水位をあげているようで、ちょうどいい大きさのものを、衛星で見つけて、持ってきます。

ここまでが、南極の氷山をアラブへ引っ張って、天然水を手に入れよう!という計画。

もともとは、1973年にフランスの科学者が、アラブの人に提案したものがベースになってます。

とはいえ、思いませんか。なにも本質的なところはかわってないんじゃないの?って。

インフラ事業として、ろ過技術を向上させる。もっと、海水を有効に使うことが先じゃないのって考える人、いると思うんですね。

実は、そこは十分やってます。

2 99%の水は海水から来てる in アラブ

アホだから、氷山を運ぼうではなくて、アラブの水ってほとんどが海水です。やりすぎのデメリットがあるぐらい。

(引用:国土交通省:http://www.mlit.go.jp/common/001131541.pdf)

ここは簡単にいくけど。日本だと、年間に降る雨から、20.93%を水資源として使ってます。(430km3→90.04km3)

でも、アラブの場合は、99%が海水から来ています。また、けっこう問題もあります。

1 海水ろ過の問題?

エネルギーや、生態系にわるい。ものすごい高コストだし、海に塩を流し込んでる。

ここも長くなってしまうので、ちょっと簡単に話しますね。海水から水を取り出すには、2つしかやり方がなくて、①蒸発させるか、②真水だけ通す膜に、圧力を加えるやり方を取ってます。

ちなみに、海水を淡水にするのは、東レのRO膜とかが有名だけど、ネックが2つあって、

(参考:東レ RO膜:https://www.toray.co.jp/ir/pdf/lib/lib_a270.pdf)

「ものすごい量の水」を取り出すので、1つはエネルギーがかかること。

もう1つは、塩分濃度が高い水を海に流すことで、生物がいなくなるって問題があります。

エネルギーについては、年間の電気を作った量の30%が使われてます。電気の3分の1は、水にするために使われてる。もちろん、もとは、石油やガスです。

(引用:ジェトロ:https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/middle_east/infra-reports/ae_201607.pdf)

あと、海水を水にしたあとは、塩を利用すればいいじゃないって思う人いるはず。

でも、そんな量じゃないんです。おそらく、1日3,000万トンとかの塩分濃度が高い水。

排水がものすごい量なので、リサイクル設備がないって問題があります。

単純にポンプがくみ上げる2倍の量ぐらい処理できないといけない。

1つのプラントだけでも、75万トン/日ができたりと、排水からミネラル(塩)を取り除くには、量が多すぎる。まだ、技術が追いついてません。

(参考:ギズモード:人類をうるおす海水淡水化。その不都合な真実)
https://www.gizmodo.jp/2019/01/the-dirty-truth-of-desalination.html

だから、タグボートで氷山を運ぶっていうと、お金持ちのわるいアイデアにも思えるけど。

けっこう真剣だし、意外と合理的なんです。それは、今のやりかたが、環境にわるいから。エネルギーも、生態系にもダメなところあります。

だから、この氷山プロジェクトをやろうとしている会社、ほかにも変なアイデアとかあって、

アラブには、1年通じて流れる川がないから、パキスタンと川をつなげてしまおう!とかもあったりするんですよ。

(引用:http://www.national-advisor.ae/the_dream.html)

背景には、ブルジュ・ハリファ・ドバイ・モールとか、観光スポットが増えて、来る人がものすごく増えているがあるけれど、

もともと、海水から水にすることはやっていて、今後ももっと増えてきます。というより、99%が海水からなので、今までどうやって水を得ていたんだろうというぐらい淡水事業はやってます。

2 ところでいくらかかるの?

先に、スモールテストで、アフリカかオーストラリアに運ぶってトライアルをするみたいだけど、

アラブに運ぶときは、1億ドルから、1.5億ドル。日本円にすると109-163億円ぐらいです。

※ドル109円

いちおう、オマーン湾では氷山ツアーをやることで、ちょっとした資金回収もトライするようです。

(画像引用:The Sun:https://www.thesun.co.uk/tech/9462216/ice-pirate-uae-south-pole-tow-drink/)

そして、これが1番コストとしては、安いようだし、実用化されていくはず。

たとえば、日本が石油をプラントで作ることができたとします。コストがメインになるだろうけど、輸入するか、自分で作るかは、やっぱりコストと環境、それとまかなえる量で決まると思っていて、

アラブにしても、量が確保できるなら、やっぱり持ってる来る方が、シンプルなんですよ。

淡水プラントはすでにたくさんあるしね。

だから、本当は東レにしても、もっとエネルギー効率がよく、塩のリサイクルも視野に入れたRO膜や、プラントを開発しないと、シェアがしぼむ可能性はあります。

ちなみに、氷山を持ってくる価値ですよね

3 どんな効果を見込んでいるの?

(画像引用:Euronews:https://www.euronews.com/2019/07/05/will-an-emirati-businessman-succeed-in-towing-an-iceberg-to-the-uae)

考えている人は、NABLという会社(ナショナル・アドバイザー・ビューロー・リミテッド)のアブドラ・アルシェヒさん(Abdulla Alshehi,)だけど、

水と雨雲が呼べると考えているみたいです。

効果:

①淡水:100万人に5年間分の水を供給

②雨雲:オマーン湾に氷山を置くことで、水蒸気を含んだ雲を呼びたい

③環境:温暖化で氷山が溶ける前に、飲み水に転換しよう

④環境:エネルギー効率や、生態系への負荷も少ない

(画像引用:Euronews:https://www.euronews.com/2019/07/05/will-an-emirati-businessman-succeed-in-towing-an-iceberg-to-the-uae)

氷山は、もともと年に、10万個がはがれて、こういう風に浮かんでいると言います。海水の水位があがる原因のひとつと言われているけど、

(画像引用:Euronews:https://www.euronews.com/2019/07/05/will-an-emirati-businessman-succeed-in-towing-an-iceberg-to-the-uae)

溶ける前に、アラブに運ぶよってことで、大きさは、衛生で監視します。

そして、見つけたら、タグボートで引っ張る。

①氷山は削り、浄水することで、100万人に5年間分の水を供給することになります。

(画像引用:The Sun:https://www.thesun.co.uk/tech/9462216/ice-pirate-uae-south-pole-tow-drink/)

で、もうひとつ。氷山は大部分が、海面の下。はっきり書いてないけど、全部は利用できないはず。

オマーン湾に氷山を置くことで、蒸発し、雲を呼ぶことも想定してます。

②雨雲:オマーン湾に氷山を置くことで、水蒸気を含んだ雲を呼びたい

(画像引用:The Sun:https://www.thesun.co.uk/tech/9462216/ice-pirate-uae-south-pole-tow-drink/)

ここは専門家でないとわからないけど、1975年のフランスの科学者の案がベースになっているので、おそらく、こういった効果もあるんでしょうね。

なので、効果としては、わるくないです。

①水を供給し、海水の水位をあげる原因になる氷山を、飲み水に利用しよう。②砂漠地帯に、雨をもらたらし、ネックになってる、エネルギーや環境の問題にも対応しよう。

氷山を引っ張るという、アホみたいなアイデアだけど、最新技術がすぐれているとは限らないみたいな例です。

ところで、ひとつ問題が残ってますよね。

4 氷山って、持ってきていいの?

南極条約の対象じゃないよ。なにもルールがないはず

おそらく、氷山を持ってくることを、しばっている条約はないはずです。漁業権みたいに、資源として設定されているものではない。

南極条約もあるけれど、もともとサウジは53か国の加盟国に入ってないし、

(引用:外務省:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/s_pole.html)

条約の場所としても、適用外です。南極条約は、南緯60度より南という、本当に南極の側だけを対象にしていて、そもそも、そこはルールがないはず。

で、氷山を持ってくることが、他の国の迷惑になるとか。科学的な根拠をつけていうことは難しいはずなので、おそらく禁じられないはずです。

5 まとめ

なので、「南極から巨大氷山を引っ張る」計画。じつは、壮大だし、レトロに見えて、最新技術のオンパレードなんです。

ぜひ、南極から氷山を持ってかえって。砂漠だって問題も解決して欲しいなって気がします。

ドバイ。けっこう不思議なところですよ。砂漠にバビロンの塔を建てて見たり、氷山を持ってこようとしたりね。

それでは、また。


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