2019/02/27
こんにちは、よっしーです。8月29日にちょっとしたことに気がつきました。
過去記事の「姉川は氾濫する」を読んでくれている人の急増です。この記事は1日10人ぐらいの人が読んでくれていて、ブログを書いている人からすれば、もちろん多い数ではありません。
でも、弱小ブログの管理人からすれば、結構時間をかけて書いているので、読んでもらえることって、ものすごくありがたいし、ブログをやっている人のちょっとしたやりがいなんですね。
この記事に、1日、83人が集まっています。一般受けするようなものではないけれど、少し心に引っかかって検索してくれている読者がいるということです。
その前日には台風15号が発生し、北朝鮮の関連で、エリアメールがだされています。もしかしたら、台風15号の影響を気にしている人がいるかもしれない。ふと、そう思い始めました。
1 台風15号について
(1)現段階での影響
今は、2017年の8月31日8時ですが、報道などをみると、台風15号は、全体的に大きな被害をもたらすものとは予想されていません(画像:ウエザーマップ)。
影響対地としては、関東や東北、それに北海道が影響を受けるというものです。気圧は970ヘクトパスカルの弱いもので、基本は風(暴風)に注意というものです。
ものすごい雨というよりは、荒天(天気があれますよ)ということ本州の右側を通り、日本列島を直撃するものではないため、災害という観点からは、そこまで重要視するほどではないといったニュアンスを受けます。
進路によっては、強風と、激しい雨が長引くかもしれない。ちょっと嫌な台風になるかもしれないというスタンスですよね。僕も、基本は、そうあって欲しいと思っています。
ただね。今一度、トップページの写真をみてください。これが台風15号の8月31日現在の姿です。なんとなく引っかかりませんか…
おそらく大きな被害はなさそう…といっても、もろ手をあげて大丈夫というよりは、本当に大丈夫だろうか…と少しよぎるはずです。
僕は、こういったところを天気の専門家に補ってほしいなと感じています。一般人が抱く漠然とした不安に対して、少し言葉を補足してくれるといいなと思っています。
一応、リアルタイムで今、台風がどこにいるのか目で確認するため、Earth wind mapのリンクもはっておきますね。
→https://earth.nullschool.net/
(2) 巨人の追い越し?
一般の人が感じる台風15号(サンヴー:珊瑚(さんご))の不安…それは巨大だということです。予報円だけみると、本州の右側を通る図です。一般人からすれば、あぁ…本州は直撃しないのね、横にそれていくように見えます。
でも、あなたも、今一度、8月31日の姿をみてみてください。日本列島と同じぐらいの大きさの彼が、俺はここにいるぜ!と自己主張しています。
たとえになりますが、あなたが通路に立っているときに、ものすごく太った人が後ろからあなたのすぐ右側を通り抜けていきますよと言われたら、どんな未来を予想するでしょうか。
すれ違うときに、おそらく身体がぶつかることを予想するはずです。
天気予報がだしている予報円の図と、巨大台風のギャップ。ここには不安があります。
(3) 隠れ直撃するかもしれないということ
確認になりますが、予報円というのは、台風の形を意味するものではありません。この円のどこかに台風の中心の点が来ますよというものです。
ぱっと見ると、この大きさの台風が本州の右側を抜けていくんだなとイメージをさせますが、そうではなく、あくまで未来予想の幅です。確率70%で、この中のどこかにいますよといった絵です。
もちろん、台風の進路として、左寄りに来ることが一番影響が大きいですが、仮に右寄りだったとしても、日本列島と同じ大きさの台風がくるとしたら、
これって、わかりにくいけど、日本列島を直撃していることとあまり変わらないのでは?という素朴な疑問が浮かんできます。
最低でも、大阪までは被さっているかもしれないですよね。もちろん、現段階では、左寄りの進路でなければ、あまり被さらないということが議論の前提になっています。
今、小笠原諸島の人は大変な最中だとは思いますが、本州という意味では、今週末の土・日です。逆をいえば、9月1日の直前にならないと、見えてきません。
2 大型ってどういうこと
台風15号は、「現在」大型の台風です。まだ、巨人ではありません。大きい人です。
ちなみに、台風の大きさって、普通レベルだとなにも表現されませんが、ある程度育ってくると①大型(大きい)・②超大型(非常に大きい)と名前がついてきます。
考え方としては、台風の円の中で、風の強いところの幅が大きくなると、大きな台風と表現されます。
風の強いところを「強風域:風速15メートル以上」といいますが、時速54kmで、人が向かい風で歩きにくくなるぐらいの風です。
(出典:気象庁ホームページ)
この風の強いところの幅(半径)が、500km以上あると「大型」、800km以上となってくると「超大型」といいます。暴風がふくところが厚いものといったイメージです。
500kmというのは、東京-新大阪ぐらいの距離のはずです。
この発達の過程というのは、ウエザーマップの説明が一番視覚的にわかりやすいと思うので引用しますね。
まず、台風15号は大きく発達する土壌があります。
台風は30度以上の温かい海水によって発達するのですが、画像では、赤いところが30度以上の海水になっています。
そして、今回、台風は15kmの速さでゆっくりと進んでいます。日本のすぐ南側まで温かい海水があるので、温かい海水のバックアップを受けながら、ゆっくり大きく育つ可能性があります。
(出典:ウエザーマップ:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170829-00010002-wmapv-soci)
気象庁の予想です。関東・東北・北海道がメインの影響対地となっている図です。
米軍の予想も同じですね。
ヨーロッパ中期予報センターも一緒です。あまり、進み方の方向という意味では、考え方がわかれていません。
本州の右側を寄り添う形で進むことが予想されます。
そうだとすると、後は、この台風が①これからどれだけ発達するかと、②左と右のどちら側を進んでいくのかがポイントになってきますよね。
これから、台風15号が巨人になるか。日本のすぐそばを歩くのかで影響がかわってきます。
今、台風15号は小笠原諸島で停まっています。大型のため、風は強いです。ここでの海水温は高いため、巨大台風になるおそれはまだあります。
また、強さというところでも、この970hPaの数字が小さくなって、強い台風になった場合には、相当困ったことになります。
巨人の進撃です。今はまだわかりませんが、しばらくは、数字の変化にある程度気を配った方がよさそうです。
現段階では、ある程度発達するということと、メインは風ですよね。風がすごく強いということが予想されています。今週末の飛行機でのスケジュールや、海などでの活動は色々な影響がでてきそうです。
また、Team SABOTENというところの動画が参考になるかもしれません。
雨としては、緑枠で囲っている前線の手前側、太平洋側のところで雨が強くなる可能性があります。
前線というのは、冷たい空気と温かい空気がぶつかるところで、台風の潤沢な水分がそこで落ちることが多いラインです。比較的広いラインですよね。
台風は、台風がいるところだけでなく、離れたところにも、舞い上げた雨水をたくさん落とすことには注意してください。状況に応じて関西の人も一応、警戒しておいた方がいいという意味です。
ちなみに、前線には4つの種類がありますが、これは「停滞前線」と呼ばれるものです。
北から秋の冷たい空気、南から台風の湿ったあつい空気が同じぐらいの強さでぶつかっています。動きがゆっくりしているのが特徴で、雨の降るラインがそこにとどまるといった特徴がありますが、
画像の赤い線の部分をみてください。「雨の降るライン」(である前線)が下に押しやられていますよね。今回は、ある程度拮抗しているものから、北から秋の冷たい空気が優勢になってきます(土・日)。
雨の降るラインが日本の外側に押しやられるということです。
なので、ベースとしては、台風としては大きいものの、今の段階では進路が左寄りによった場合に、影響すると考えられているようです。
影響対地としては関東や東北や北海道です。
なので、メインは暴風、とくに、飛行機で移動を考えている人は注意が必要かもしれません。
さらには、沿岸部の高波も注意です。
ここではあまり触れませんが、背景には黒潮の蛇行もあります。
日本の太平洋側に流れる「温かい潮の流れ」は、普段は真っ直ぐなのですが、たまにヘビのように下にニョロニョロと波形をかく時期があります。
このときは、漁に影響がでて、シラスやカツオ(戻りガツオの時期ですよね)が獲れなくなるのはもちろん、台風との関係では、主に海の水位が高くなることで知られています。そのため、高波に注意することが必要です。
その意味では、現段階では、影響が大きいものとは予想されていませんが、まだわかりません。
当然ですが、予想は常に誤差を含んでいます。なので、今後、台風が発達していないか、雨のたくさん降りそうな前線はどこにあるか。進路は左寄りかどうか。台風から離れたところで、大きな雨を降らす場所という部分にも注視してみてください。
台風情報は午前・午後の4時・10時に更新されます。とくに、その後のニュースなどで、前提となっている情報が変わっていないかどうかを確認してみてください。
このブログがみなさんの参考になれば幸いです。