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アマゾンがスーパーを買収した理由。 たぶん、こうさね

time 2017/06/19

アマゾンがスーパーを買収した理由。 たぶん、こうさね

こんにちは、よっしーです。Amazonがアメリカのオーガニック志向のスーパーマーケットを買収すると発表しましたよね。ホールフーズマーケット「Whole Foods Market」という健康志向のスーパーマーケットです。

値段は、137億ドル。1兆5000億円くらいだそうです。まったく、イメージがわきません。でも、東京ドームなら40個以上(建設費350億円)、六本木ヒルズなら、5棟(建設費2700億円)+スカイツリー2本おまけでつくような値段で、ものすごい投資です。

なんと、キャシュで。銀行から借りるわけでもなく、株式交換をするわけでもなく、手持ちの現金で買収するってことですよね。

でも、みなさんは、なぜネット企業のアマゾンが実店舗を買ったのか気になりませんか。Amazonは、スーパーマーケット業に本格的に進出する気になったのでしょうか?

Amazonはホールフーズのブランド力、買収による相乗効果を期待しているような記事もありますが、企業の経営者として、こんな巨額の投資を回収できるのでしょうか。

おそらくは、スーパーマーケットが儲かる事業であることを前提に買っているようではなさそうですよね。もちろん、真実は、ジェフ・ベゾスしかわかりませんが、今日は、色々な状況から、なぜ、巨額を投じて、アマゾンが健康志向のスーパーマーケットを買ったのかについて、考えてみました。

1 ホールフーズマーケットってどういう会社なの

まずは、買収したホールフーズマーケットについて確認をしたいと思います。

ホールフーズマーケットは、オーガニック志向のスーパーマーケットです。生産者が、野菜や、牛や豚、鳥などのお肉を自然農法に近づけて、食べ物の健康や美味しさをすすめてくれる、自然志向のスーパーマーケットです。

少し、アメリカのビジネスウェブサイトから画像を引用して、店内の雰囲気を確認してみましょうか。

店内に入ると、オーガニックの野菜が視界全体にひろがります。お店としては、高い棚などは使わずに、すぐ欲しい商品を見つけ出すことができることを売りにしているようです。

また、お肉も自然農法で育てられた食べ物をならべています。アメリカでは、家畜の成長を早めるためのホルモン剤や、抗生物質を使っていないオーガニック商品の表示があるのですが、こういう自然派食品であることを売りにしているお店です。

(出典:BUSINESS INSIDER:http://www.businessinsider.com/inside-365-by-whole-foods-market-2016-5/#and-while-the-store-doesnt-have-a-deli-it-has-a-large-selection-of-pre-packaged-meats-12)
(出典:ReGreen:http://regreencorp.com/portfolio/whole-foods-market/)

売上の規模としては、全米10位、都市部を中心に464店舗を展開しています。ハワイに4店舗、イギリス・カナダにも6店舗展開しています。


(地図の出典:Mapline:https://mapline.com/visualizing-a-map-of-whole-foods-market-locations-in-usa/)

もともとは、25歳の大学生が1980年に親から借りた500万円程の資金ではじめた会社です。37年間での急成長には目を見張るものがあります。

もちろん、本年初めには全世界で1200店舗という目標を棚上げしたり、若干の店舗閉鎖を行っていることから、ホールフーズの伸び悩みを書いているブログもありますが、

大きな視点では、成長をしている会社です。

2000年の売上1.8Bドルから、2016年度現在は15.7Bドル、Bドルとは(1$110円として)1100億円のことなので、1900億円から、1兆7千億円の売上に拡大。

年平均成長率(CAGR:Compound Average Growth Rate)は14%で成長しています。

顧客ターゲットを富裕層向けに絞っており、品揃えも高級食材や自然食品、オーガニックフードを中心としています。

(出典:http://s21.q4cdn.com/118642233/files/doc_presentations/2017/WFM-Shareholder-Update-May-10-2017-v2.pdf)

 

バカボンのパパみたいな計算で申し訳ないですが、週間来客数がウェブサイトに表示されているので、計算をしてみると、15.7Bドル(年間売上)÷52週(単位)÷800万人(週間来客数)=37.74ドル(1週間の客単価:4100円ほど)になります。

アメリカAmazonの週ごとの客単価は29ドル程とくらべてみても、なかなかいい金額ですよね。Amazonの品ぞろえ商品全体とくらべてみても、メインが高級食材で、週4000円の売上単価は優秀なはずです。

ここはひとつのポイントでしょうね。

2 日常的にサービスを浸透させていきたい

アマゾンは食品の取り扱いを全体的に増やしていきたいという思惑が見えるのは、アメリカだけではありません。ここ日本でも、食品をのばしていきたいという意図が見えます。

下をごらんください。

アマゾンで提供する商品は、アマゾンがメーカーから、直接卸して販売しているものもありますが、売上の半数以上は、アマゾンが仕入れたものでなく、お店や個人が出品しているものです。

そういったお店や個人がアマゾンの倉庫におくるときの配送料を1年間すべて、アマゾンが負担しています。

コストをかけてまで、集めたいメインの商品って、なんでしょうか…おそらく、ここでは、日用品・食品ですよね。売るときにかかるコストを大幅に下げている。こんなに優遇しているんだから、もっと出品してよ。そういう意図がみえます。

まずは、もともと取り扱っていた、本。そして、家電、おもちゃなどのスポット的に売れるものから、日常的に使うような、日用品・食品を大幅に増やしていきたいという思いですよね。

利用者が普段から欲しいと思うような商品を提供して、サービスを浸透させる。たとえば、普段、みなさんは意識しないと思うのですが、買い物って、みな、ちょっとした細かいことをやっていて、日常のひと手間というか、ちょっとした繰り返さないといけないようなことをやっていて時間がかかっています。

たとえば、今年度 Amazon Goというお店がスタートするのですが、これは入り口でスマートフォンを使って認証すれば、そのまま商品を手に取って、そとにでられるというサービスです。

レジはありません。当然、みなが普段からやっているような、レジの行列に並ぶ必要もありません。商品を手にとって、外にでれば、認証画面からスマートフォンを通じて、支払い(決済)が自動的に行われます。

こういった、日常的に繰り返し使う物も幅広く、できれば、買い物の時間・手間をできるだけ解消する形で、提供していきたいというのが、色々な施策から見えてきている気がします。

作業でいえば、みな、ちょっとした細かいことをやっているのですが、Amazonをつかうと、その手間が省けるし、そこで、足がストップしなくなる。

ここでやっていることって、囲い込みですよね。利便性を浸透させ、その企業のサービスを使ってもらうべく進めているはずです。

ところが、日用品・食品の商品単価は(とくにアメリカでは)安いということがネックにあるはずです。アマゾンが取り扱っている商品を日常的なものに拡充していくにあたって、扱っている商品の価格帯が安すぎると、利益がでないはずです。

その意味で、ちょっとした価値のある食品、売上単価をさげることのないブランド食材、オーガニック食材というのは、取扱商品を増やしていくにあたって、とっかかりとなる。そういうことだと思います。

実は、ホールフーズは健康志向をうたっていることもあり、コカ・コーラ商品を売っていないことでも有名だったはずです。他にも毎日とるようなサプリメントも品ぞろえがいいはずです。日常的に付加価値のついた物を取り扱っている量がバツグンです。

日用品・食品も幅広く取り扱い、顧客の囲い込みをはかりたい。ただし、一般的に商品単価が安いというデメリットがあるので、付加価値をつけた物からとりかかっていきたい。ここがひとつのポイントだと思います。

3 大きなポイントからアマゾンの意図を

アマゾンが過去に行ってきた投資についても、簡単に確認をしておきたいと思います。幅広いので、ここでは深入りしませんが、過去にアマゾンは莫大に投資をしてきているものがあります。

お金の使い道、予算の配分は、その企業がやりたいことを表すひとつの指標になるのですが、アマゾンはこれまで、大体3つの内容の投資をしてきています。

①取扱商品やサービスを増やしていくこと、そして、②できるだけ早くお客さんに届けること(配送サービス機能の拡充)、さらに、③自社のリソース(サービス)を外部に貸し出すこと。

これです。

ミクロの視点もいいのですが、この3つの大きな視点で切り取ってみると、今回の買収の意図がひとつのストーリーになっていくかもしれません。

このブログで最初に書いたことは、アマゾンが取扱う商品を拡充していくということにかかってきますよね。目的は顧客の囲い込みです。

では、次のお客さんに早く届けるというところはどうでしょうか。アマゾンでは、年会費3900円のプライムユーザー向けに商品が「注文してたった1時間以内に届ける」といった前代未聞のサービスをはじめています。

ちなみに、注文した商品を2時間以内届ける場合は、配送料無料です。1時間以内に届けるには、890円が別途必要ですが、このPrime Now(プライムナウ)も、すごいサービスです。

アメリカ版から、簡単にみましょうか。2017年6月15日のプレスリリースです。コロラド州デンバー(アメリカの西から1/4ぐらいの場所)では、スマートフォンのプライムナウのアプリから音声認識で注文もできるようですが、ここで書いているのは、新鮮で健康的な食品(季節食品、オーガニック食品、お肉や海産物、加熱食費、ビタミン剤)なども、

急成長している農家から取り寄せて、定期便などで、みなさんのドアまで、2時間以内にお届けしますよということが書いてあります。もしかしたら、健康というタームもひとつのキーワードかもしれません。

SEATTLE–(BUSINESS WIRE)–Jun. 15, 2017– (NASDAQ: AMZN) – Amazon today announced the launch of its Prime Now one-
and two-hour delivery service in Denver. Exclusively available for Prime members,

this superfast delivery service provides free two-hour delivery on tens of thousands of items, from household and daily essentials to popular electronics, games and outdoor supplies.

Prime members in Denver can also shop using their voice by simply asking Alexa to order from Prime Now.

In addition to tens of thousands of items, Prime members in Denver can shop for fresh and healthy grocery products from Sprouts Farmers Market,
including seasonal and organic produce, fresh meat and seafood, baked goods and natural vitamins,
and have those items conveniently delivered right to their door with free two-hour delivery.

“We are excited to continue enhancing the Prime experience for customers in Denver with Amazon’s fastest delivery method yet, Prime Now,”

said Simoina Vasen, Director of Prime Now. “Customers in Denver can enjoy the convenience of superfast delivery of tens of thousands of items
from milk, paper towels and Amazon devices to groceries from Sprouts Farmers Market delivered right to their door with free two-hour delivery.”

“We are thrilled to offer Sprouts’ healthy and affordable products to Denver customers through Amazon Prime Now,”
said Sprouts chief marketing officer Shawn Gensch. “This new offering brings fresh, natural
and organic products to customers to help them on their healthy living journey.”

Prime Now offers free two-hour delivery and one-hour delivery is $7.99. In Denver, Prime Now and delivery
from Sprouts Farmers Market is available from 8 a.m. to 10 p.m., seven days a week.

Prime Now is available in more than 30 cities in the U.S. and continues to expand rapidly.
Prime members can download the Prime Now app, available on iOS and Android devices, or visit www.primenow.com
to place orders and track the status of their delivery in real time. Learn more about Amazon Prime Now at www.primenow.com.

(出典:Amazon USA プレスリリース:http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=2281130)

アメリカでは30都市に展開しているようですが、日本でも、プライムナウはサービスが提供されていて、東京、神奈川、千葉、大阪、兵庫の一部のエリアが対象になっています。

最低注文料金は、2500円以上になっています。

ネットスーパーよりは絞られてしまいますが、商品は充実しています。チーズや生ハムなどのおつまみや、冷えたワイン・クラフトビール、卵や牛乳、冷凍食品などの生鮮食品や、こだわり食品。

ヘア&ボディケア、スキンケアを中心に、人気オーガニックブランドの商品などを取り揃えています。

びっくりするのは、注文は24時間ベースで、深夜や早朝の配達にも対応してくれるところです。ちょっとした、今すぐ飲みたい、つまみたい!とか、あれ?牛乳がきれているな…、化粧水買ってくるの忘れちゃったということにも対応しているところがこのサービスのすごいところです。

サラリーマンであったり、交代制勤務の人にも何かやりながら、注文を待つことができます。

ただし、ここで、こういった商品の拡充、とくに付加価値をつけたサービスを提供するには、「新鮮なものをより早く届ける」という壁を乗り越えなくてはいけません。

問題は、2つあります。コストと、劣化しやすい商品を時間内に確実に届けてくれるというサービス基盤の安定性です。

コストは、オーソドックスな考え方ですが、通常は、自分で運ぶわけにはいかないので、既存の物流システムを持っているヤマトなどに、大口契約でコストを圧縮したうえで、配送をお願いする形をとることが多いと思います。

ここで、アマゾンはクロネコヤマトと、できる・できないで、過去にちょっとした喧嘩をしていますが、たぶん、アマゾンがこの問題を解決するにあたって考えていたことはシンプルです。

自社配送網を持つということです。他社にまかせると、どうしても、その会社ができることの範囲にしばられてしまうので、たぶん、アマゾン自身が物流(しかも生鮮食品を扱える物流)を持ちたいはずです。

今回のホールフーズの買収…アメリカでやっていること、そのひとつは、自分のところで物流も作ってしまおうのはずです。ただし、自社配送網をいちからつくるよりは、ホールフーズがもっている、店舗内の冷蔵庫やそれに付随する物流センターを取得することがいいのかなという比較的シンプルな考えのはずです。

この辺は、プライムナウの配達員をどこがやっていくのかを見ていれば、おのずとアマゾンの意図が見えてくるのかなと思っています。

それは、おそらく、届けてくれる人はクロネコヤマトの配達員さんじゃない!という形ですすんでいくはずです。プライム専門の配達員が笑顔で届けるということになると思います。

他社にまかせていたものを、自社サービス化しないと、アマゾンの中でサービスをすぐれたものにできないという思いがあるはずです。

4 アマゾンって本当に小売業者なの?

「アマゾンは、ネット上から、実店舗をもうけて、本格的な食品小売業進出を果たしたいのではないか」というニュースを見ていたのですが、僕はひとつ疑問が生まれます。

みなさんも、少し考えてみてください。アマゾンは、実店舗を持っての小売りをメインで行いたいのだろうかと疑問に思いませんか?

アマゾンがお店をもって、ウォルマートになりたいかどうかです。日本で言う、イオンや、イトーヨーカドーのようになりたいのかどうかと考えてみると、

そこはおそらく、違うはずです。少なくとも、今の段階で考えているメインではないはずです。むしろ、今やっているネット販売業の機能を拡充していきたいから、実店舗にも投資をしているというスタイルのはずです。

メインは、インターネットを通じた各種商品・サービスの提供だと考える方が現実的です。

こう思う理由は、アマゾンのジェフ ペゾスは経営者として、現金でだしたお金をどう回収するのかを当然考えているはずです。今回、アマゾンが投資した額は1兆5000億円です。たしかに、これまで、アマゾンは色々な会社を買収していますが、これひとつだけは桁違いです。

経営者に、個人的にどういったときに会社のお金を巨額に投資するのか聞いたみたいところはありますが、おそらくジェフベゾス氏には確固たる勝算があるはずです。

それは、新たな実店舗の運営といった、まだ会社がノウハウを持っていない分野ではないはずです。むしろ、今までやっていた業務の延長ではないでしょうか。

逆をいえば、もし、これが、実店舗に本格的に進出したいということならば、スモールスタートでやりませんか。まかり間違っても、隅田川の花火大会を41年間毎日打ち続けられるほどの巨額を投資しないはずです。会社に実店舗経営のノウハウがないですから。本当に花火のようにキラキラと輝いて1兆5000億円が散っていってしまいます。

では、既存の枠組みの延長だと考えた場合に、もう一度、なぜ、ホールフーズマーケットなのか、他のスーパーマーケットにはあまりないホールフーズの特徴に少し着目してみましょうか。

1 ローカル業者を応援して、地産地消を推進している

実は、ホールフーズはちょっと変わったところがあります。それは、ローカル(地元エリアにある)地元農家や地元業者のビジネスを応援しているということです。興味がある人は下のホールフーズマーケットのローカル生産品を取り上げるのか読んでみてもいいかと思いますが、http://www.wholefoodsmarket.com/local

内容は、主に、生産者が見れる位置で、特徴ある商品、多様性ある価値を取り上げていきたい、それが地域の応援にもなるということを書いています。たとえば、ホールフーズマーケットでは、写真のソープバーのように、地元業者がつくった商品をホールフーズの店内で販売しています。


(出典:extremely parenting:http://karacarrero.com/shop-at-whole-food-market-worth-it/)

これって、少し、アマゾンがやっている業務と少し似ていませんか?

2 自社のリソース(サービス)を外部に貸し出すということ

アマゾンは、自社の商品やサービスだけを提供しているわけではありません。自分の会社のリソースを、他社に貸し出して、手数料を取るというビジネスもやっています。

アマゾンのウェブサイトにのっている商品もそうですよね。アマゾンが直接販売しているものだけはありません。出品している会社、個人の商品が売れたときに、アマゾンは手数料をもらっています。

AWS(Amazon Web Service)といった、アマゾンが提供しているクラウドサービスもそうですよね。もともとは自社のもののインフラを構築し、ノウハウをためて、洗練していった後に他社に貸し出していく。その収益がアマゾンの一連のビジネスモデルです。

アマゾンは、Eコマース(物を販売している)だけの会社ではありません。どこに会社のリソースを割り振っていくのかはわかりませんが、小売りだけが目的ではないんでしょうね。

アマゾンは、決済システムにも投資していることからすれば、当然、手数料ビジネスも目的のはずです。

ここからは、予想になってしまいますが、僕はアマゾンはウォルマートや、イオン、イトーヨーカドーのような実店舗をもうけての本格的な食品小売業進出を望んでいるわけではないと思っています。

会社はそこのノウハウは持っていないはずです。バカボンのパパが、回収できるかわからないのに「市場は大きいのだぁ」と投資をしていくと、単に投機するだけになってしまいます。勝算の見込みもないのに、1桁多く投資する経営者はいないはずです。それこそ、本当の打ち上げ花火です。見ている方は華々しくも、散り際はさみしく切なくなってしまいます。

既存の持っているノウハウを拡充して、どう発展させていくかと考えた場合、本当は、今期業績の悪いホールフーズマーケットを買いたたくこともできたはずなのに、なぜ1兆5000億円なのかとか、株式交換でなく、なぜ、キャッシュで用意したのかも含めて、本当は意味があるはずです。

表にださないだけで、バックグラウンドでは数字の試算がされているはずです。

そこには、今までの投資を見ていると、結構シンプルな既存のストーリーの延長な気がします。上で書いた商品を日常使う物に拡充しようということ以外に、自社で物流システムを作ってしまおう、インフラが構築され、ノウハウがたまって洗練されたときには、外部に貸し出して、手数料収入にしようという思いがあるはずです。

そして、これが、成ったときには、既存の物流会社は青ざめるはずです。理由はシンプルで、われわれは競争社会に生きているからです。物流も今現在、10年前のサービスを提供しているだけでは生き残れないのではないでしょうか。

今、現在、インターネットを使った集荷の申し込みや、荷物情報の追跡ができなかったら、たぶんすたれるはずなんですね。

現在、ヤマトが既存の配達時間枠を減らして、運ぶ時の運賃はあげる、運べる荷物の量は減らす。自社のかかえているメインのサービスの問題・課題を分析対応せずに、ただ、人を増やして対応できるようにしようと考えているだけだとしたら、おそらく、アマゾンが自社配送網を構築した後に、顔が真っ青になるはずです。

あなたも、ちょっと、想像してみてください。アマゾンは、今、プライムナウというサービスを提供しています。それこそ商品の量はネットスーパーよりは劣ります。

でもね。注文は24時間です。注文して、1時間か2時間後には、真夜中であろうと届きます。場所はアメリカなら30都市で、日本では、東京、神奈川、千葉、大阪、兵庫の都市です。とうぜん、エリアは拡充します。

このシステムがある程度成熟したら、アマゾンは、このリソースを他社に貸し出してくるはずです。それこそ、実店舗でも、ネット上でも、物を売って、1時間後には自宅に届けることができるシステムです。スーパーファーストデリバリーです。

まずは、ネット上で商品を売っている人は、このアマゾンファーストデリバリー(便宜上名前をつけます)を活用したくなるはずです。アマゾンに出品している人だけでなく、楽天や、ヤフーショッピングに出品している人も、相当な注文量を、自分がピッキング、梱包、発送することなく、1時間後には荷物がお客さんに届くんですから。

物流機能をもたないローカル業者はあたり前ですが、大きな企業でも、とりあえずは、アマゾンの倉庫に預けておくかと考える人もでるはずです。スマートフォンで注文したら、1時間後には顧客のもとに届きます。

今、デパートでもスーパーでも、運送業者がルート便で集荷に来ています。どんなに早くても数時間待たざるをえません。それが、事前にAmazon倉庫に置いておけば、お店が開いていない真夜中でも、注文が入って、1時間後には届いています。売上・物流の決済もアマゾンがやっておいてくれます。

まさにフルフィルメント、あなたのかわりにアマゾンが「やっておいてくれる」の体現です。

僕は、アマゾンの本質が物販なのか、小売業なのか…と考えたときに、結構なやみます。もちろん、日本だけで1兆円も売り上げている小売業界では8位のポジショニングにはいるのですが、ベースは物を売っているビジネスですよ。たしかに。

商売の1段目は、小売りです。でも、その中で、洗練して構築したアマゾンの発明品の部分、第2段目については手数料ビジネスをやっているんですね。

「社内で構築したリソースを貸し出す」ビジネスです。

そう考えたときに、アマゾンは将来、物流も第三者にサービスとして提供すると考えています。「あなたの代わりになにかを2時間以内には届けること」ができるんですから。

ニュースの「アマゾンは、ネット上から、実店舗をもうけて、本格的な食品小売業進出を果たしたいのではないか」という内容…本当にそうでしょうか。

そこから、店舗進出を果たして、1兆5000億円を回収できるシュミレートをしているのでしょうか。過去にそういう方向でアマゾンはお金を投資してきたでしょうか。

短期的には、食品の取り扱いのために、スーパーを買収したでいいかと思います。目で見える部分については。でも、中・長期的にインフラが構築された後…そこはアマゾンという会社のもう一つの顔です。

本当に買収されているのは、小売業なのでしょうか…どちらかといえば、僕には、目に見えない(仮想上の)物流業者なような気がします。でも、とりあえずは、この予想があたるかをみるためにも、今後のプライムナウの展開とだれがそれを配達していくのかをみていましょうか。

きっと、自分の専属スタッフを笑顔とともに運ばせてくるはずです。第三者に貸し出せるような洗練されたシステムにおいては、スタッフの対応や笑顔もサービスです。

アマゾンのジェフベゾスは、まだ経験をしたことがないたとえとして、(I must have the breakfast octopus)…朝食にタコをたべてみないといけないといいました。

もしかしたら、日本では、朝食として食べられているものは、タコではなく、ネコかもしれません。黒いネコです。

アマゾンが買収したもの、それは、目で見える物なのか、目ではみえないくいものなのかは、はっきりしませんが、おそらくは、「将来貸し出すであろう物流機能」です。スーパーや実店舗がメインではないはずです。

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